« 1 » « 2 » « 3 » « 4 » « 5 » « 6 » « 7 »
< 4-1 >
< 4-2 > • 1 • 2 • 3 • 4 • 5
< 4-3 >
< 4-4 >


4-2.トゥーンライン系プラグイン



1.概要

トゥーンライン系プラグインはオブジェクトの輪郭やサーフェイスの境界などにアニメ調の線を描画するもので、シェーダーやピクセルフィルタ等複数のプラグインで構成されています。

unRealでは2Dベースの輪郭検出を行なっており、Lightwaveのレンダリング時にシェーダーで情報を収集して内部にバッファを生成、ピクセルフィルタでそのバッファを処理して輪郭線を描画するという仕組みになっています。
そのため、シーンのオブジェクト数やポリゴン数が増えてもunReal側の消費メモリ、処理速度はさほど変わりませんが、レンダリング解像度が上がると消費メモリ、処理速度に影響が出ることになります。



2.EdgeTracerシェーダー

メインパネル


  • バッファ設定タブ
  • 輪郭検出のためのバッファへの設定値を編集するタブです。
  • グループID (Group ID)
  • サーフェイスに対して任意のIDを設定します。
    このIDはToonTracerの設定を適用するための指定として使われたり、SurfacePiercingで貫通するサーフェイスを指定するために使用されます。
    値には0〜99の範囲を指定でき、複数のサーフェイスで同じIDを使用しても構いません。

  • 法線の種類 (Surface Normal)
  • unReal用の内部バッファに書き込む法線の種類を指定します。
    「スムーズ(Smooth)」ではサーフェイスのスムージング設定に従った法線を使用します。
    「フラット(Flat)」ではサーフェイス設定に関係なく補間されていないポリゴン法線を使用します。
    「スムーズ+バンプ(Smooth+Bump)」ではバンプマッピングの凹凸も含む法線を出力します。この設定ではバンプマッピングのエッジに線を描くことが可能になります。

  • 透過追跡限界 (Transparency Limit)
  • unRealは2Dベースの処理で輪郭線を検出するため、半透明なサーフェイスや他のオブジェクトが映りこんでいるサーフェイスなど、レンダリングされる1つのピクセルに複数のサーフェイス情報が混ざり合うケースでは正確な処理ができません。
    透過追跡限界はレイが複数のサーフェイスを透過していく際に、透明度の減少によって輪郭線描画を打ち切る値を設定します。

  • 反射追跡限界 (Reflection Limit)
  • 透過追跡限界と同様に、反射に対するピクセル情報取得の限界値を設定します。

  • カスタムバッファ1〜4 (Custom Buffer 1 to 4)
  • ToonTracerではオブジェクト同士の境界、サーフェイス同士の境界といった基本的な輪郭検出を標準でサポートしますが、任意の条件で輪郭線を検出させたい場合や輪郭線の太さなどのパラメータに変化を加えたい場合にはこのカスタムバッファに値を設定し、ToonTracerのバッファ値境界やグラディエント入力で使用することでより複雑な表現を可能にします。

    カスタムバッファにはテクスチャも使用できますが、グラディエントテクスチャの入力パラメータはLightwave標準のものより拡張されています。
  • 独立ブラシ設定タブ
  • 通常、線を描画するためのブラシ設定はToonTracer側で行ないますが、この独立ブラシ設定を有効にすることでそのサーフェイスだけ独自のブラシ設定を使用することができます。
    ブラシ設定はチェックを有効にしたパラメータのみをToonTracerの設定に上書きして動作します。

    各項目の詳細はToonTracerの説明を参照してください。
  • スプレッドシートのサポート

  • EdgeTracerはレイアウトのスプレッドシートに対応しており、サーフェイス設定のバンク
    "unReal2:EdgeTracer Buffer"
    "unReal2:Brush Flags"
    "unReal2:Brush Parameter"
    で一括編集することができます。



3.EdgeTracerNodeシェーダー(for LW9)

メインパネル


このシェーダーもEdgeTracerと同様の役割を持っていますが、Lightwave[9]から搭載されたノードエディタを使用してより自由にバッファ値をコントロールできるようになっています。

各パラメータの詳細はEdgeTracerを参照してください。



4.ToonTracerピクセルフィルタ

メインパネル


ToonTracerは線の描画を担当するプラグインで、EdgeTracerによってレンダリング時に作成されたバッファから輪郭線や境界線となる部分を検出、ブラシを使って線を描きます。
  • レイヤー編集エリア
  • ToonTracerはブラシ設定と描画設定を1つのレイヤーとして扱います。
    複数のレイヤーを使用することでオブジェクト、サーフェイス毎に異なる設定の線を描画することも可能になります。
    レイヤー編集エリアでは、それらレイヤーリストの編集、選択を行ないます。
  • レイヤーリスト (Layer)
  • 現在のレイヤーのリストが表示されます。
    リストをクリックすることで編集したいレイヤーを選択できます。
    リスト左側のチェックでレイヤーを一時的に無効にできます。
    レイヤーの順番を入れ替えたい場合はリストの項目を左ドラッグします。
    レイヤーはテクスチャのようにリストの下から順に重ねて描画されていきます。

  • レイヤー追加ボタン (Add Layer)
  • 新しいレイヤーを作成します。

  • レイヤー削除ボタン (Delete Layer)
  • リストで選択されているレイヤーを削除します。

  • レイヤー複製ボタン (Copy Layer)
  • リストで選択されているレイヤーを複製します。
  • グループ設定エリア
  • ToonTracerのレイヤーで線を描画する対象はEdgeTracerで設定されている任意のグループIDに対して指定できます。
    このエリアでは選択しているレイヤーがどのグループIDに対して描画を行なうか、または描画から除外するかを設定することができます。
  • グループリスト (Group)
  • 選択しているレイヤーの描画設定がどのサーフェイスに対して適用されるか、または除外するかをグループIDで指定します。
    左側の列にチェックをつけると描画対象となります。
    右側の列にチェックをつけると除外対象となります。
    どちらにもチェックをつけなかった場合は無視されます。

  • オブジェクトリンク
  • テキストエリアへの入力、またはポップアップからオブジェクトファイル名を指定することでオブジェクトのサーフェイスに設定されたグループIDのみが対象になるよう制限することができます。
    これは大量のオブジェクトを扱う場合に便利な機能で、例えば10のサーフェイスを持つオブジェクトAとオブジェクトBで異なるレイヤー設定を使用したい場合に、オブジェクトAではグループID1〜10までを使用し、オブジェクトBでは11〜20を使用するといった管理が不要になります。

    また、除外対象を使用した場合との輪郭線の出方の違いですが、除外対象に指定したIDのサーフェイスとの間には絶対に線が描画されないのに対し、オブジェクトリンクによる制限ではサーフェイスの前後関係を考慮して正しく線が描画されます。

  • サーフェイスリストボタン (Surface List)
  • サーフェイスリストパネルの開閉を行ないます。
    詳細はこちら
  • オプションボタン
  • オプション設定エリアの開閉を行ないます。
    詳細はこちら



レイヤー設定エリア

このエリアではレイヤーリストで選択中のレイヤーの設定を行ないます。
  • レイヤー名 (Layer Name)
  • レイヤーリストに表示される名称です。
    半角英数字80文字まで使用できます。
    日本語を使用した場合の動作は保証できません。

  • ブラシ基本設定エリア
  • このエリアでは、線の描画に使用するブラシのベースとなる形状などを設定します。
  • タイプ (Type)
  • ブラシの形状を選択します。
    「丸 (Circle)」は円状に
    「角 (Square)」は四角に
    「画像 (Image)」では右側のポップアップから任意のイメージを使用することができます。

  • ブラシAA (Brush AA)
  • 標準のアンチエイリアス設定とは別に、ブラシパターン自体にも生成時にオーバーサンプリングによるアンチエイリアスを適用します。
    ブラシに回転角度を設定している場合や、描画間隔を大きく開けている場合に特に有効です。

  • ノード編集 (Edit Nodes) (LW9)
  • ノードシステムを使用してブラシパラメータの設定を行なえます。
    ただし、シェーダー専用に作られている一部のノードなどは正常に動作しないことがあります。

  • ペイントモード (Paint Mode)
  • このチェックを有効にすると、線ではなく指定したグループIDのサーフェイスを塗りつぶすモードになります。

  • ブラシ設定タブ

  • このタブでは、ブラシの詳細な描画スタイルの設定を行ないます。
  • 色 (Color)
  • ブラシの色です。

  • サイズ (Size)
  • ブラシの大きさをピクセル単位で設定します。

  • 柔らかさ (Softness)
  • 値を大きくするとブラシの濃度が外側に向かうほど薄くなります。

  • 圧縮率 (Stretch)
  • 値を大きくするとブラシが縦方向に潰れます。

  • 角度 (Rotate)
  • ブラシに角度をつけます。

  • 不透明度 (Opacity)
  • ブラシ全体の不透明度を設定します。

  • 中心点X (Pivot X)
  • 中心点Y (Pivot Y)
  • ブラシの中心をブラシサイズに対するパーセントでずらします。
    100%でブラシ1つ分ずれて描画されます。

  • 間隔 (Space)
  • 線の描画間隔を設定します。
    ただし、カメラのアンチエイリアスと併用すると正常に描画されません。

  • 距離でコントロール (Distance Control)
  • グラディエントテクスチャを使用して距離によってブラシサイズを変化させることができます。

  • 線の強調 (Bold Line)
  • このチェックを有効にすると細い線が若干太く描画されます。

  • エッジの上書き (Edge Overwrite)
  • 複数のレイヤーで線を描画する場合、通常は前のレイヤーによって既に線が描画された部分には線を上書きしません。
    このチェックを有効にすると、そのレイヤーは既に線が描画されている部分でも上書きします。

  • 深度チェック (Depth Check)
  • 通常、線の検出処理は左上から右下に向かって隣り合うピクセルをチェックしていくため、そのピクセルが3Dシーン内ではどちらが手前にあるかまでは考慮しません。
    しかし、サーフェイスに設定した独立ブラシや、ブラシパラメータにテクスチャを使用してピクセル情報によるコントロールを行なった場合は手前にあるピクセルの情報を優先しないと正しい結果が得られません。
    深度チェックはそのピクセルの前後関係をチェックして輪郭検出を行なうかを設定します。
    ただし、深度チェックを有効にした場合は処理時間が若干増加するのと、ポリゴンが交差している、めり込んでいる部分の線にがたつきが発生します。

    「自動判別 (Auto Detect)」はブラシパラメータにテクスチャが使用されているかをチェックして自動的にON、OFFを設定します。
    「常にオフ (Always OFF)」、「常にオン (Always ON)」はブラシパラメータに関係なく設定を固定します。
    「属性のみ使用 (Attribute Only)」は特殊なモードで、前述のポリゴン同士の交差部分で起きる線のがたつきを抑えつつ深度チェックを有効にするモードです。

  • 独立ブラシ無効 (Independent Brush Off)
  • このチェックを有効にすると、EdgeTracerで設定されているブラシ設定を無視して常にレイヤー設定が使用されます。
  • 境界設定1、2タブ
  • 境界設定のタブでは、線を発生させる境界部分の条件を設定します。
  • オブジェクト境界 (Object Border)
  • オブジェクトと背景の境界部分や、異なるオブジェクト同士の境界部分に線を描画します。

  • サーフェイス境界 (Surface Border)
  • 異なるサーフェイスの境界部分に線を描画します。
    別々のオブジェクトにある同名のサーフェイス名も別サーフェイスとして扱います。

  • グループ境界 (Group Border)
  • 異なるグループIDをもつサーフェイスの境界部分に線を描画します。

  • 深度境界 (Depth Border)
  • 隣り合うピクセルの深度を比較し、一定以上の差がある部分に線を描画します。
  • 深度しきい値 (Depth Threshold)
  • ここで指定した距離以上深度が離れていると線の描画対象となります。

  • チェック境界 (Check Border)
  • 深度境界のチェックを行なう条件を選択します。
    「ポリゴン境界 (Polygon Border)」はポリゴンの境界部分でのみチェックを行ないます。
    「ポリゴンセット (Polygon Set)」はポリゴンが属するポリゴンセットが異なる部分でのみ部分でのみチェックを行ないます。
    「カスタムバッファ1〜4 (CustomBuffer 1 to 4)」は指定したカスタムバッファの値がチェックしきい値の値以上の差がある部分でのみチェックを行ないます。
    「ゼロ交差 (Zero Crossing)」は周辺ピクセルとの深度の変化量を計算し、変化の激しい部分でのみチェックを行ないます。
    「クラスタグループ0〜3 (Cluster Group 0 to 3)」は指定したクラスタグループのクラスタ名が異なる部分でのみチェックを行ないます。

  • チェックしきい値 (Check Threshold)
  • チェック境界で「カスタムバッファ」を指定した場合に使用する判定しきい値です。
  • アウトライン (Group Outline)
  • 描画を有効にしたグループを1つの塊として、その輪郭に線を描画します。
  • 描画方向 (Draw Side)
  • 「両側 (Doubleside)」では通常の線を描画します。
    「内側 (Inside)」では描画境界部分から内側だけにブラシパターンを描画します。
    「外側 (Outside)」では描画境界部分から外側だけにブラシパターンを描画します。
  • クラスタ境界 (Cluster Border)
  • モデラーで設定したクラスタのクラスタ名が異なる部分の境界に線を描画します。
    ただし、クラスタに属するポリゴンとクラスタに属さないポリゴンの境界には線は描画しません。
  • クラスタグループ (Cluster Group)
  • チェック対象となるクラスタグループを指定します。
    クラスタ境界は同じグループのクラスタ同士だけをチェックします。
  • 法線の折り目 (Normal Creases)
  • 隣り合うピクセルの法線の角度をチェックし、しきい値より鋭角になっている部分に線を描画します。
  • ゼロ交差検出 (Zero Cross Detect)
  • 周辺ピクセルとの法線角度の変化量を計算し、変化の激しい部分でのみチェックを行ないます。

  • 評価単位 (Evaluate Unit)
  • 「ポリゴン単位 (Per Polygon)」はポリゴン同士の境界部分でのみチェックを行ないます。
    「ピクセル単位 (Per Pixel)」はレンダリング後のピクセル同士でチェックを行ないます。
    そのため、処理は遅くなりますがバンプマップの凹凸にも線を描画することが可能です。

  • 山折 (Convex)
  • 境界部分が山折りになっている部分のしきい値を設定します。

  • 谷折 (Hollow)
  • 境界部分が谷折りになっている部分のしきい値を設定します。
    180度に設定すると無条件に線の描画対象となるので、評価単位をポリゴン単位にしてしきい値を山、谷とも180度にするとワイヤーフレームを描画することができます。
  • バッファ値境界 (Buffer Border)
  • カスタムバッファの値を使用して線の描画を行ないます。
  • 評価単位 (Evaluate Unit)
  • 「ポリゴン単位 (Per Polygon)」はポリゴン同士の境界部分でのみチェックを行ないます。
    「ピクセル単位 (Per Pixel)」はレンダリング後のピクセル同士でチェックを行ないます。

  • 入力バッファ (Input Buffer)
  • 値のチェックに使用するカスタムバッファを選択します。

  • 入力値の反転 (Buffer Invert)
  • カスタムバッファの値を反転させて使用します。

  • チェック値 (Check Value)
  • 「隣のピクセルとの差分 (Neighbor Difference)」では、隣り合うピクセル同士の差の絶対値としきい値を比較します。
    「ピクセル値 (Pixel Value)」ではピクセルのバッファ値をそのまま比較に使用します。

  • 境界しきい値 (Border Threshold)
  • チェック値がこのしきい値以上になった場合に線を描画します。
  • ノードエッジ検出 (Node Edge Detect)
  • ノードシステムを利用して自由に線を描画することができます。
    ルートノードの入力は整数値となっており、1以上の値だと線が描画されます。



オプション設定エリア
オプションエリアはToonTracer全般の設定を行なう複数のタブで構成されています。
  • レンダリング設定タブ
  • このタブでは線の出力設定やレイヤー設定のファイル入出力を行ないます。
  • VIPER使用 (Enable VIPER)
  • VIPERを使用してToonTracer設定のプレビューを行なうことができます。
    VIPERを有効にするにはこのチェックボックスとレイアウト側のVIPERを有効にして一度レンダリングを行なう必要があります。

  • 更新ボタン (Update)
  • ToonTracerのVIPERはサーフェイスのように自動で更新されないので、設定を変更したらこのボタンを押すか、F5キーを押してVIPERを更新する必要があります。

  • Volumetricの後に処理 (Evaluate After Volumetric)
  • このチェックを有効にすると、ToonTracerの処理がHyperVoxel等のボリューメトリックプラグインの後に行なわれるようになります。

  • 背景色設定 (BG Color)
  • 線だけをレンダリングして確認したい場合など、このポップアップで線以外の部分の色を強制的に変更することができます。
    「レンダリング画像 (Render Image)」は通常のレンダリング画像に線を重ね合わせます。
    「サーフェイス色 (Surface Color)」はシェーディングのかかっていないサーフェイスの設定色を使用します。
    「設定色 (Defined Color)」は右側のカラースライダで任意の色を指定することができます。

  • 線の出力先 (Line Output)
  • このポップアップでは塗りと線を別々に出力し、後から合成するなどのために線の出力先を変更することができます。
    「レンダリング画像 (Render Image)」では通常のレンダリング画像に出力します。
    「TGAファイル (TGA File)」では線の画像をTGAファイルに出力し、通常のレンダリング画像には出力しません。
    「両方 (Both)」ではレンダリング画像にも線を出力し、同時にTGAファイルにも出力します。
    ポップアップ下のテキストエリアでTGAファイルの出力先を設定することができます。

  • 出力色 (Color)
  • 線をTGAファイルに出力する際のモードを設定します。
    「アルファのみ (Alpha Only)」では線のアルファ情報のみを8bitグレースケールとして出力します。
    「RGBA」では線のカラーとアルファ情報の32bitTGAとして出力します。

    「RGBA」で出力した線を合成する場合はアルファチャンネルでRGB画像を切り抜くことで線のアンチエイリアスまで正しく合成できます。

  • ファイルボタン
  • ToonTracerの設定を入出力するファイルメニューパネルを開きます。
    詳細はこちら
  • パフォーマンス設定タブ
  • このタブではunRealの内部バッファの消費メモリ、パフォーマンスのバランス設定を行ないます。
  • バッファ分割 (Buffer Segment)
  • unRealの内部バッファはタイル状に分割して管理されており、オブジェクトの存在しないタイルは作成しないことで消費メモリを抑えています。
    このポップアップではタイルの分割方法を指定することができます。
    「Auto」ではカメラのレンダリング解像度に応じて適当な値で分割数を決めます。
    「Custom」ではスライダを使用してユーザーが任意に設定することができます。

    多くの場合は「Auto」のままで問題ないでしょう。
    少ないメモリで大きな解像度の画像をレンダリングする場合にメモリ不足のエラーが発生した場合などは「Custom」で分割数を大きく設定すると問題が回避できる可能性があります。
    ただし、分割数を大きくするとレンダリング速度が若干低下します。

  • レンダーバッファX、Y (Render Buffer X , Y)
  • セルエッジバッファX、Y (ToonLine Buffer X , Y)
  • バッファ分割を「Custom」にした場合のタイルの分割数を指定できます。
    レンダーバッファはサーフェイスIDなどカメラから見たシーンの情報を保持するバッファです。
    セルエッジバッファはToonTracerの1レイヤー分の線画像を保持するバッファです。

  • カスタムバッファ1〜4 (Custom Buffer 1 to 4)
  • このポップアップではカスタムバッファの1ピクセルあたりのサイズを設定します。
    「1Byte」ではカスタムバッファは1ピクセル1バイト、0〜255の値が入るようになります。
    「4Byte」ではカスタムバッファは1ピクセル4バイトの浮動小数値を入れることができるようになりますが、消費メモリは4倍となります。
  • Aboutタブ
  • このタブではunReal本体のバージョンと対応Lightwaveのバージョンを表示します。



ファイルメニューパネル
このパネルでは、ToonTracerの設定を外部ファイルへ保存、またはファイルから読み込む処理を行ないます。
単純な全設定の入出力以外にも、オブジェクトに関連付けられた設定の読み込みなどが可能です。
  • エクスポートタブ
  • 現在のToonTracer設定を外部ファイル(拡張子は.TT3)へ出力します。

  • エクスポート方法選択ボタン
  • データの出力方法を選択します。
    「すべて保存 (All Setting Save)」
    すべてのレイヤー情報をまとめて1つのファイルへ保存します。

    「オブジェクトリンク単位で保存 (Save Per ObjectLink)」
    対象選択リストでチェックをつけたオブジェクトに対するオブジェクトリンクが張られているレイヤー情報を保存します。
    保存ファイルはオブジェクト名.tt3としてオブジェクトごとに作成されます。
    また、リスト最上段の「Global」はオブジェクトリンクが指定されていないレイヤーを指しており、これがチェックされている場合はGlobal.tt3というファイルで保存されます。
    この方法を選択した場合、保存先選択ボタンから各オブジェクトリンクのファイル保存先を選択できます。

    「選択レイヤーをまとめて保存 (Select Layer Saved 1 File)」
    対象選択リストでチェックをつけたレイヤーのみをまとめて1つのファイルへ保存します。

    「選択レイヤー毎に保存 (Saves Per Select Layer)」
    対象選択リストでチェックをつけたレイヤーをレイヤー名.tt3で1レイヤー1ファイルとして保存します。

  • オプション設定を含める (Include Option Setting)
  • このチェックを有効にすると、保存ファイルにオプション設定も含まれます。
    エクスポート方法の
    「すべて保存」
    「選択レイヤーをまとめて保存」
    では出力される1つのファイルにオプション設定も保存されます。

    「オブジェクトリンク単位で保存」
    では、Global.tt3にのみオプション設定が保存されます。
    対象選択リストでGlobalを指定しなかった場合でも、オプション設定のみが保存されたGlobal.tt3ファイルが出力されます。

    「選択レイヤー毎に保存」
    では、すべての出力ファイルにオプション設定が含まれます。

  • 出力先選択ボタン
  • エクスポート方法選択ボタンで「オブジェクトリンク単位で保存」を指定した場合に、各オブジェクトに対するtt3ファイルの出力場所を選択します。
    「LWOと同じフォルダ (The same folder as LWO)」
    は、各LWOファイルの存在するフォルダに保存します。
    この方法を選択した場合でも最初にフォルダ選択ダイアログが表示されますが、これはGlobal.tt3の出力場所を指定します。

    「任意のフォルダ (Arbitary folders)」
    は、ダイアログで指定したフォルダにGlobal.tt3と各オブジェクト名のファイルを出力します。

  • 対象選択リスト (Target Select)
  • 現在のToonTracerのレイヤー一覧、またはシーン中のオブジェクトファイル一覧が表示されています。
    チェックをつけることで出力する対象の選択が行なえます。

  • 実行ボタン (Execute)
  • エクスポートを実行します。

  • インポートタブ
  • 外部ファイルから設定を読み込みます。

  • インポート方法選択ボタン
  • 設定ファイルの読みこみ方法を選択します。
    「すべて置き換え (Replace All Layer)」
    現在のレイヤー設定をすべて破棄してからレイヤー設定を読み込みます。

    「現在のレイヤーに追加 (Add Import Layer)」
    読み込んだ設定を現在のレイヤーリストに追加します。

    「同名レイヤーを置き換え (Replace Same Name Layer)」
    現在のレイヤーリストに読み込んだ設定と同名のレイヤーがある場合のみ置き換えられます。

    「オブジェクトリンクで読込 (Import Select ObjectLink)」
    対象選択リストで選択したオブジェクト名の設定ファイルを読みこみます。
    読み込まれたデータの内、Global.tt3の内容は現在のリストに追加され、各オブジェクトのtt3ファイルは同名のレイヤーがあれば置き換え、無ければ追加されます。

  • オプション設定を含める (Include Option Setting)
  • このチェックを有効にすると、読み込みファイルにオプション設定が含まれていた場合はその設定で現在の設定を上書きします。

  • 入力先選択ボタン (Target Select)
  • インポート方法選択ボタンで「オブジェクトリンクで読込」を指定した場合に、各オブジェクトに対するtt3ファイルの読み込み場所を選択します。
    「LWOと同じフォルダ」
    は、各LWOファイルの存在するフォルダから読み込みを試みます。
    この方法を選択した場合でも最初にフォルダ選択ダイアログが表示されますが、これはGlobal.tt3の場所を指定します。

    「任意のフォルダ」
    は、ダイアログで指定したフォルダからGlobal.tt3と各オブジェクト名のファイルを読み込みます。

  • 対象選択リスト (Target Select)
  • 現在のシーン中のオブジェクトファイル一覧が表示されています。
    チェックをつけることで読み込む対象の選択が行なえます。

  • 実行ボタン (Execute)
  • インポートを実行します。



サーフェイスリストパネル


このパネルでは任意のグループIDを持つサーフェイス名の一覧を表示します。
ToonTracer、SurfacePiercingの設定時にサーフェイスとグループIDを確認しながら作業することができます。



5.RenderAssistピクセルフィルタ

ToonTracer使用時にレンダリングの分割メモリ設定を少なくして分割レンダリングを行なった場合、分割された部分の継ぎ目に水平な線が描かれてしまいます。
この場合はRenderAssistをToonTracerより上のプラグインスロットにセットすることで問題を回避することができます。
RenderAssistに設定パネルはなく、プラグインスロットにセットするだけで構いません。



∧ Top ∧