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4-1.セルシェーディング系プラグイン



1.概要

セルシェーディング系プラグインはトゥーンレンダリングを構成する要素である「塗り」と「線」のうち、「塗り」の部分を担当します。
一般的な名称として「セル」というベタ塗り的なイメージのある名称を使用していますが、パラメータの設定によって水彩やスケッチ的な表現も可能です。



2.CelPainterシェーダー

メインパネル
for LW8


for LW9


  • ライトリスト編集 (Edit Light List)ボタン
  • ライトリスト編集パネルを開閉します。
    詳細はこちら

  • ライトリスト (Light List)
  • ライトリスト編集パネルで設定したセレクティブライトの状態を表示します。
    ライト名の横にチェックがついているものが有効になっているライトです。
    このリストで表示されるのはCelPainterで設定されたセレクティブライトの内容だけで、Lightwave側のオブジェクト単位でのライトの除外や、ライトプロパティの拡散、反射の無効設定は反映されません。
    ただし、実際のレンダリング実行時にはそれらLightwave側のセレクティブライト設定も含めたシェーディングを行ないます。

  • ネガティブシェード (Negative Shading) (LW8)
  • 通常のシェーディングでは、面の法線とライトの光線の角度が90度を越えている部分は光が当たっていないものとして一律0%で処理されます。
    このチェックを有効にした場合、90度を越えた部分はマイナスのシェーディング値として扱います。

  • カラーピッカー (Color Picker)
  • CelPainterのカスタムカラーピッカーを開閉します。
    詳細はこちら

  • レイヤー編集 (Edit Layer)
  • レイヤー編集パネルを開閉します。
    詳細はこちら

  • グラディエントビュー

  • このエリアでは編集中のグラディエントの表示とキー位置の編集が行なえます。
    Lightwave標準のグラディエントテクスチャ設定と同じように操作することができます。
    グラディエントのプレビューエリアには、編集タブで選択されているパラメータ(ベース、スペキュラ、透明度)の、選択されているレイヤーの状態が表示されます。
  • サブディスプレイ
  • プレビューエリアは3段に分かれており、一番上の段には編集中のパラメータ以外のグラディエントを比較のために表示しておくことができます。

  • メインディスプレイ
  • 中央の段には、現在編集しているパラメータのグラディエントが表示されていますが、複数のレイヤーをブレンドしている場合などに編集をやりやすくするために表示を切り替えることができます。
    「すべて表示 (Full)」は下地のサーフェイス色からライト等一部の特殊レイヤーを除くすべてのレイヤーをブレンドした状態で表示します。
    「レイヤーのみ (Layer Only)」は「すべて表示」から下地のサーフェイスを除いた状態で表示されます。
    「選択レイヤーのみ (Select Layer Only)」は現在選択されている1レイヤーのみを表示します。

  • キーエリア
  • 一番下の段には選択レイヤーのキーが表示されており、キーのハンドルをドラッグすることでキーの位置の編集ができます。
    また、ポップアップからはレイヤー内のキー一覧が表示、選択できます。

  • グラディエントキー
  • グラディエントのキーは下部の三角ハンドルをクリックすることで選択、ドラッグで移動させることができます。
    ただし、キー位置にエンベロープを指定している場合はキー上部の四角ハンドルが「E」表記となり、移動させることはできません。
    キー上部の四角のハンドルをクリックすることでキーを削除することができます。
    キーを追加したい場合はプレビューエリア中段の任意の位置をクリックします。

  • キーパラメータ編集

  • このエリアはキーエリアで選択しているキーの詳細なパラメータの表示、編集を行ないます。
  • 位置 (Position)
  • 通常は0〜100%の範囲ですが、ネガティブシェード使用時は-100〜100%の範囲になります。
    位置にテクスチャを適用することで色の境界が不規則になり、手塗りのような雰囲気を出すことができます。

  • カラー / 透明度 (Color / Transparency)
  • キー位置の色を設定します。
    パラメータタブで透明度を選択している場合は透明度の指定になります。
    色にテクスチャを適用した場合、そのキーの範囲にのみテクスチャが有効になります。

  • アルファ (Alpha)
  • キーのアルファブレンディングを設定します。
    100%未満にすることで下のレイヤーが透けて見えるようになります。

  • スムージング (Smoothing)
  • 次のキーまでのカラーの補間方法を選択します。
    「リニア (Liner)」は色が滑らかに繋がるように補間されます。
    「ステップ (Step)」は次のキー位置まで現在のキーの色が続きます。

  • 設定タブ
  • パラメータ選択タブの内、「設定 (Setup)」タブはプラグインの表示設定を行なう特別なタブです。
  • 透過背景色1、2 (Transparent BG 1 , 2)
  • レイヤーの半透明部分はチェック模様が透けて見えるようになっていますが、この色をカスタマイズすることができます。



ライトリスト編集パネル


このパネルではCelPainter内で有効なセレクティブライトの設定を行なうことができます。
設定は環境光のみ直接選択で、それ以外のライトは名称とフィルタリング文字列とのマッチングによって行ないます。

  • アンビエント (Ambient)
  • このチェックボックスは環境光の有効、無効を切り替えます。

  • フィルタリスト (Filter List)
  • 現在のフィルタ設定の一覧が表示されます。
    フィルタ設定が1つもない場合はすべてのライトが有効になります。
    フィルタが複数ある場合は上から順番に適用されます。
    リスト項目をドラッグすることで順番を入れ替えることが可能です。
    また、フィルタ設定横のチェックで一時的にフィルタを無効にすることができます。

  • フィルタパラメータエリア
  • このエリアではライトフィルタの各設定を入力、編集します。
  • マッチング文字列
  • ライト名をフィルタリングしたい文字列を入力します。
    右側のポップアップボタンから現在のシーン中のライト一覧が選択できます。
    また、マッチング文字列には特殊文字として「?」と「*」が使用できます。
    「?」は任意の1文字、「*」は任意の複数文字が該当します。

  • マッチングタイプ
  • マッチング文字列にヒットした(Match)ライトに対してフィルタリングするのか、ヒットしなかった(Unmatch)ライトに対してフィルタリングするのかを選択します。

  • フィルタタイプ
  • フィルタリング対象となったライト使用(Include)するのか、除外(Exclude)するのかを選択します。

  • 追加ボタン (Add)
  • 入力されているフィルタパラメータをリストに追加します。

  • 更新ボタン (Update)
  • フィルタリストで選択されているパラメータを入力している設定で更新します。

  • 削除ボタン (Delete)
  • フィルタリストで選択されているパラメータを削除します。



レイヤー編集パネル
for LW8 for LW9

CelPainterでは、グラディエントやサーフェイス色、ライト色をレイヤーとして扱い、さながら2Dペイントソフトのように合成することができます。
レイヤー編集パネルでは各レイヤーの設定、重ね順などを編集できます。
  • レイヤーリスト (Layer)
  • 現在のレイヤー一覧をサムネイル表示します。
    レイヤーはLightwaveのテクスチャのように下から順に重ねられて最終的な色が決まります。
    レイヤーの順番を入れ替えたい場合はリスト項目を直接ドラッグします。

    レイヤーを削除せずに無効にしたい場合はレイヤーリスト左端のチェックをオフにします。
    また、グラディエント以外の特殊レイヤーは右端のポップアップボタンから種別を選択することが可能です。
  • 追加ポップアップ (Add)
  • リストに新しいレイヤーを追加します。
    「グラディエント(Gradient)」は標準的なセルシェーディングを行なうグラディエントを追加します。
    「サーフェイス(Surface)」はLightwave側のサーフェイスパラメータの色情報を参照するレイヤーで、以下のタイプがあります。

    [Color]
    CelPainterの処理が行なわれる時点でのサーフェイスの色を取得します。
    この色はサーフェイスパラメータの色そのものだったり、他のシェーダー、ノードによって変更が加えられた後の色の場合もあります。

    [Raw Color]
    Colorとは違い、純粋にサーフェイスパラメータの色設定を取得します。

    [Diffuse Shade]
    Lightwave[9]ではレンダラーが改良され、拡散、反射といった要素ごとに色の設定が可能となりました。
    Diffuse Shadeではその拡散シェーディング色を取得します。
    主な使い道としてはノードでDiffuseShadingに設定した色を使用することができます。

    [Specular Shade]
    Diffuse Shadeと同様に、反射の色を取得します。

    「ライト(Light)」はライト関係の色情報を参照するレイヤーで、以下のタイプがあります。

    [Color]
    通常のライト色を取得します。

    [Normalize Color]
    セルシェーディング用に加工されたライト色を取得します。

    [Radiosity]
    ラジオシティの色を取得します。

  • 複製ボタン (Copy)
  • 選択しているレイヤーを複製します。

  • 削除ボタン (Delete)
  • 選択しているレイヤーを削除します。
  • レイヤーパラメータエリア
  • このエリアではレイヤーリストで選択しているレイヤー自体の設定を行ないます。
  • キー制限 (Key Limit)
  • グラディエントレイヤーのキー位置にエンベロープやテクスチャを設定した場合、結果によってはそのキーが隣のキーの位置を越えてしまうことがあります。
    その際のキーの位置関係を制限することができます。
    「None」は制限を行なわず、キーの位置が入れ替わってもそのまま処理します。
    「Lower」は左側にあるキーの位置を超えないように制限を受けます。
    「Upper」は右側にあるキーの位置を超えないように制限を受けます。

  • テクスチャ (Texture)
  • グラディエントレイヤーのキーに適用されているテクスチャの座標系を設定します。
    「2D」は平面的にテクスチャを貼り付けます。
    「3D」はLightwave標準のテクスチャと同じ動作になります。
    「PaintMap」は法線からテクスチャ座標を求める特殊なモードで、球のシェーディングイメージを描いたテクスチャを使用することで手軽に手描き風のイメージを作成できます。


  • 入力 (Input) (LW9)
  • グラディエントの入力ソースを設定します。
    「標準シェード (Standerd Shade)」は一般的なセルシェーダーのように拡散シェーディング値を入力とします。
    「ネガティブシェード (Negative Shade)」はLW8版のメインパネルにあったチェックボックスと同等の働きをします。
    「LWシェード (LW Shade)」はLightwave[9]で拡張されたシェーディング色の輝度を入力とします。

  • レイヤーブレンド
  • 下のレイヤーとの重ね合わせの演算方法と透明度を設定できます。

  • プリセットエリア
  • このエリアでは作成したグラディエントレイヤーをプリセットに登録することができます。
  • プリセットエリア開閉
  • ▼のボタンでプリセット設定エリアを開閉します。

  • プリセットボタン (Preset)
  • グラディエント用のプリセットシェルフを開きます。

  • 名称 (Name)
  • 登録するプリセットの名称を入力できます。

  • コメント (Comment)
  • 登録するプリセットのコメントを入力できます。

  • 追加ボタン (Add)
  • レイヤーリストで選択しているグラディエントレイヤーを、入力されている名称とコメントでプリセットに追加します。

    逆にプリセットのレイヤーを取り込みたい場合は、取り込みたいレイヤーリストを表示している状態でプリセットシェルフのグラディエントサムネイルをダブルクリックします。



カラーピッカーパネル


カラーピッカーパネルでは、グラディエント各キーの色を両隣のキーの色や輝度と比較しながら設定することができます。
また、作成した色をパレットで管理でき、パレットはPhotoshopのスウォッチ(拡張子.aco)の入出力も可能です。

  • カラーエリア (Color , Bright , Luminance)
  • 現在選択されているキーの色を中心に、その両隣のキーの色を左右に表示します。
    エリアは3段に分かれており、上段は色、中段はその色の明度、下段は輝度を表示しています。
    一般的なシェーディングでは、暗い部分では色は黒に向かってくすんでいきますが、アニメ調の明るい陰を設定したい場合は色相をメインに調節して、輝度を維持したまま明度が下がるように色を選ぶと良い結果が得られます。
  • <、>ボタン
  • 選択キーを変更します。
    キーを選択するとその色がカラーエリアに上書きされてしまうので、色を作成中の場合は注意してください。

  • 更新ボタン (Update)
  • カラーエリアの色を選択されているキーの色に設定します。

  • カラースライダ
  • HSV形式でカラーを設定します。
    数値部分以外に三角形のハンドルを直接ドラッグして設定することも可能です。

  • グラデーションスライダーエリア

  • このエリアでは2つの色を混ぜてグラデーションを作成し、そこから新しい色を作成できます。
  • グラデーションベース色左、右
  • グラデーションの作成に使用する色を設定します。
    一度クリックすると選択状態になり、選択状態でさらにクリックするとカラーピッカーで色を変更できます。

  • グラデーション選択色
  • グラデーションの任意の位置をクリックするとその部分の色が表示されます。

  • 色見本更新ボタン
  • グラデーション選択色左の▼ボタンで色見本の選択色をグラデーション選択色で置き換えます。

  • カラーエリア設定ボタン
  • グラデーション選択色右の▲ボタンでグラデーション選択色をカラーエリアのキー色に設定します。

  • 色見本パレットエリア (Color Sample)
  • このエリアでは作成した色を登録、管理することができます。
    パレット下部のテキストエリアには、選択した色の名称が表示されます。
  • 新規追加ボタン
  • 書類ボタンでグラデーション選択色を色見本へ追加します。

  • 削除ボタン
  • ゴミ箱ボタンで色見本の選択色を削除します。

  • グラデーションベース設定ボタン
  • ▲ボタンで色見本の選択色をグラデーションベース色の選択している方に設定します。

  • 保存ボタン (Save)
  • 現在の色見本パレットをファイルに保存します。
    ファイルの拡張子は.acoで、これはPhotoshopのスウォッチファイルと互換性があり、Photoshopでそのまま読み込むことも可能です。
    また、Lightwave終了時にはその時点での色見本パレットの設定がunRealプラグインのあるフォルダにunreal2.acoとして保存され、次回起動時に自動的に読み込まれます。

  • 読込ボタン (Load)
  • 色見本ファイルを読み込むことができます。
    Photoshopで作成したスウォッチファイルも読み込むことができますが、対応しているカラーモードはRGBとHSBのもののみで、それ以外のCYMK、Labなどは読み込んだ際に色見本パレットには×として表示されます。
    しかし、内部でオリジナルのデータは保持しているので、このまま保存すれば再びPhotoshopで読み込んだ時には正しく読み込むことができます。



3.CP Instanceシェーダー

メインパネル


CP Instanceシェーダーは、シーン内の他のサーフェイスに設定されているCelPainterのインスタンスとして動作するプラグインです。
参照先のCelPainter設定を編集するとCP Instanceにもその変更が反映されるため、大量のサーフェイスに同じCelPainter設定を適用したい場合に有効です。
  • オブジェクト名 (Object)
  • 参照先のオブジェクトをファイル名で指定します。
    ポップアップから現在のシーン内のオブジェクトを選択することもできます。

  • サーフェイス名 (Surface)
  • 参照サーフェイス名を指定します。
    ポップアップから参照オブジェクトに含まれるサーフェイスの一覧を表示、選択することができます。



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